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「口に水ぶくれのようなものができた」「排尿する時に痛みがあるので確認したら、性器に水膨れがある」といった症状にお悩みの方はヘルペスを発症している可能性があります。
性器に症状が現れる場合には異変に気付きやすいものですが、唇周辺だとニキビや吹き出物と勘違いしてしまうことも少なくありません。
放っておくとウイルスが増殖してしまう恐れもあり、自身の体の他の部位や周囲の人に感染する可能性もあります。
そのため、きちんと病院にて治療を受けることが大切です。
当院の皮膚科では「口唇ヘルペス」を、泌尿器科では「陰部ヘルペス(性器ヘルペス)」の治療を行っており、吉祥寺周辺にお勤めやお住いのヘルペスに悩む方にも多く通院頂いています。
ヘルペスが発症する原因は、単純ヘルペスウイルス(HSV)への感染です。
単純ヘルペスウイルスは8つの型がありますが、主に感染することが多いのは1型と2型です。
口唇ヘルペスやヘルペス性角膜炎は1型であることが多く、陰部ヘルペスなど性器への感染は2型であることが多いとされています。
ヘルペスは突然発症するように感じるかもしれませんが、子供時代に気付かぬ内にウイルス感染していることが多いものです。
ヘルペスウイルスに感染すると、ウイルスは体内の神経に潜伏します。
普段は症状が現れませんが、ストレスや疲労などで体の抵抗力が低下することきっかけにウイルスが再び活性化することで症状が現れるようになるのです。
ヘルペスウイルスの多くは唾液中に混入しているため、タオルやコップを共有することや、性行為によって感染します。
感染者のくしゃみや咳などの飛沫で感染することもあれば、ウイルスが付着した手指を介して接触感染することもあります。
ヘルペスでは水疱が症状として現れることがありますが、その水疱の中にはウイルスが存在します。
そのため、水疱を触れた手を介して他の部位へヘルペスが感染してしまう場合もあるので注意が必要です。
また、女性で性器にヘルペス症状がある場合、出産時に子供へ感染することもあります。
ヘルペスを発症した部分は、違和感やかゆみ、痛みを覚えた後に赤く腫れあがっていきます。
そこから数日後には水疱ができ、ただれてしまいます。
ヘルペスは再発することが多いですが、感染した時には症状が自覚できないことが多いといわれています。
そして、症状が初めて現れることを初発と呼び、この場合には痛みや熱など症状が強く出る場合も多いです。
一方で、再発した場合は初発よりも症状は軽く、改善も早い傾向にあります。
ヘルペスは発症する部分によって症状が異なってきます。
主にヘルペスで多いのは、口唇ヘルペスと陰部(性器)ヘルペスです。
・口唇ヘルペス
口の周りや唇に発症するヘルペスで、部分的に赤く腫れたり、小さな水疱が現れたりします。
初発では症状が強いことも多く、高熱や喉の痛み、リンパ節の腫れなどが発症することもあります。
再発することも多く、その場合には高熱などの症状は現れませんが、喉の痛みや水疱が発症します。
・陰部(性器)ヘルペス
性器に発症するヘルペスで、男女ともに性器周りに赤いブツブツや水疱が現れます。
初期症状では排尿時に強い痛みを伴ったり、発熱、太もものリンパ節に腫れが現れたりすることも多いです。
陰部(性器)ヘルペスは再発率が高く、ストレスなどの体の抵抗力の低下だけではなく性行為などの刺激でも再発します。
陰部(性器)ヘルペスは目に見える範囲だけではなく、性器の内側や直腸、子宮頚管にまで感染が広がることもあります。
ヘルペスは特徴的な症状が現れることから視診によって皮膚の状態から判断できることが多くなっています。
しかし、判断が難しいような場合には患部の検体を採取して検査を行うこともあります。
その場合には、ヘルペスウイルスの有無を確認するのではなく、細胞の変化を確認することで診断します。
また、血液検査によってウイルスの感染を確認することもあります。
症状を抑えるための抗ウイルス薬を用いて治療します。
症状や発症部位に応じて内服や外用薬が選択されます。
神経に潜伏しているヘルペスウイルスを除去することは出来ないため、完全に消滅される治療方法は存在していません。
初発では再発よりも治療期間が長くなる傾向があります。
また、繰り返しヘルペスを再発している方には「ピリピリする感じ」や「違和感」などのヘルペスの初期症状を自覚したときにすぐに飲み薬を飲めるように、症状がなくてもお薬をお出しすることができます。
陰部ヘルペス(性器ヘルペス)を繰り返す方は、再発抑制療法と呼ばれる1日1錠抗ウイルス薬を飲むことで再発を抑制する予防的な治療を受けられます。
ヘルペスは7割近くが再発すると言われているため、一度発症すれば再発しないように日常的に心掛けることが大切です。
バランスの取れた食事や、十分な睡眠、適度な運動で体の抵抗力を高めましょう。
ストレスや過労も免疫低下に関わってくるので、ストレスは溜めこまず、疲れたら休むようにしてください。
また、風邪など他の病気にかかることで抵抗力が下がり、ヘルペスが再発することもあります。
手洗い・うがいを習慣的に行うことで、風邪などの病気にかからないようにしましょう。
再発してしまった場合には、家族や周囲の人に感染してしまわないようにタオルやコップを共有することは避け、水疱は触らないように注意してください。
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